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11月下旬、埼玉県川越市で事業系一般廃棄物排出事業者研修会のお手伝いをしました。講演のテーマは「事業所ごみ減量の進め方―見える化とチームづくりの活用―」でした。私は10年前にオーストラリア首都地域(ACT)政府ごみゼロ部局(NoWaste)の取計らいでキャンベラ市の先進的な事業所ごみ減量施策を見聞して以来、減量のカギは「見える化」と「チームづくり」にあると確信するようになりました。

事業所ごみ減量の取組みのきっかけとなる「見える化」の事例として、事業所の従業員とオーナーにごみ処理施設の限界についての認識を深めていただくこと、事業所内部署ごとのごみ排出量が把握できるようにすること、収集業者に支払う料金の内訳(収集運搬料金+施設搬入手数料)を理解してもらうこと、従量制契約を前提に減量による経費節減効果を認識してもらうこと、分別容器にごみ種ごとの処理経費を表示すること(図1)、などが挙げられます。

川越市も「見える化」ツールを活用していました。研修会参加者に配布された「事業系ごみ処理ガイド」には、事業所である市役所庁舎での実践例として
@資源ステーションに写真付きで啓発ポスターを掲示することで、わかりづらい分別方法をわかりやすく見せて、分別意識の向上を図っています、
A可燃用ごみ箱と資源用リサイクルボックスなどを1ヶ所にまとめることで、(一目瞭然で)分別しやすい環境をつくりました、
B4人に1つ程度あった各課の可燃用ごみ箱を、8人に1つに減らすことで、ごみ箱がいっぱいになるのが早くなり、「たくさんごみを出してしまっている」と認識しやすくなりました、
といった工夫が紹介されていました。

次に、事業所内「減量チーム」づくり(図2)。多量排出事業所は自治体から条例に基づいて廃棄物管理責任者の選任とごみ減量計画書の提出を求められます。廃棄物管理責任者は事業所内において、減量・資源化の取組みを主導する立場にありますが、ともすると「ごみのことは管理責任者任せ」という安易な考えに陥ることが懸念されます。事業所のごみ減量はあくまでも組織的な取組みでなければなりません。減量の取組みを組織化するための受け皿が「減量チーム」です。チームのメンバーは、全体のコーディネータとしての廃棄物管理責任者、各部署やテナントのごみ管理者、それにビルのオーナーまたは管理会社の担当者も加わると円滑な運営がしやすくなります。

チームの仕事は、ごみ排出状況の調査、減量計画の策定、減量成果の検証、「見える化」を含む改善方策の検討、啓発ニュースの発信、社員研修などです。チームはごみ減量化をめざしたPDCAサイクルの運用を主導することが期待されます。わが国の多量排出事業所においては、減量チームづくりがまだ進んでいません。行政サイドとしても、優良事業所認定制度の評価項目に盛り込むなど、さらなる工夫がほしいところです。

図1 分別容器に処理費「見える化」の工夫

図2 減量チームによる組織的取組み

 

当ホームページの運用者: ごみ減量資料室代表 山谷修作

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